STRAY SHEEP
米津玄師のニューアルバムはまごうことなき神アルバムだったんですが、米津さんがアルバムについて話してるのも聴いて特にすごいなと思った曲が2つあったので書き散らかします。
カムパネルラ
「10年以上曲を作ってきて、自分の曲を聴いて大人になった人もいるだろうし、大人になれずにこの世を去った人もいるだろう。そんな人たちが、いるかどうかもわからない人たちを、それでも覚えていたい、忘れないでほしいという願いを込めて作った」
米津さんはそう話しました。これ以上に僕がこの曲の歌詞について語る言葉は持ち合わせていなんですが、そういう視点で世界を見る優しさというか感受性はもう神様の域のような気がします。
このコロナの時代に「前を向こうぜ」と歌うミュージシャンもいれば、「いい日が来るさ」と歌うミュージシャンもいる。その中で去り行くものたちへの追悼の歌を歌う米津玄師の心の在り方は美しいなと思うのです。
曲名のカムパネルラは銀河鉄道の夜の登場人物の名前から取ったらしいです。恥ずかしながら僕は読んでいないのですが、読んだ人に取ってはまた特別な曲になるのでしょう。
優しい人
「小学生の頃、道徳の時間に虐げられる人たち、差別される人たちについて扱った日があった。その時に先生が言っていた、『当然虐げたり差別することは許されないし、また可哀そうだと思ってもいけない』という言葉がずっと忘れられなくて。そのときに『可哀そう』だと思ってしまった自分の心は醜いものなんじゃないか、自分には道徳心がないんじゃないかとずっと考えている」
そういう感情から作った曲だそうです。
可哀そう、ではなくその人として見れることが偽善でない、真の善性なのでしょう。ただ、そうなれないからこそ善であろうとする人間の足掻きこそが人間の美しい部分であるのかなと最近は思っています。
優しくなりたい、正しくなりたい、綺麗になりたいっすね。米津さんのように
まぁそんな感じのことをこのインタビュー記事で話してました。優しい人について書いたことはYouTubeにあったラジオ番組で聴いたので残ってれば聴けるかもしれません。
このサブスク全盛の時代、アルバムとして音楽を出すのは大変な上に大体みんな誰かの作ったプレイリストで聴くからあんまりメリットないんですよね。実際売れてる人の中にはCD出してない人もいるわけだし。それも一つの在り方だしアルバムが欲しいってのはただの個人的な好みの問題なんだけど、それでもアルバムとして音楽を出してくれるのはおもちゃ箱を開けるような、知らない世界に旅行に行くようなドキドキとワクワクがあるので素晴らしいことだと思います。本当にありがたい
おまけ:ガーリィレコードチャンネルの米津玄師モノマネシリーズは馬と鹿のやつが一番好きです